ハイサイ!前回は人気ナンバーワンフルーツ、イチゴについて解説しました。
今回はパラミツ編!フルーツの中で最大の大きさを誇るパラミツの栄養や食べ方を解説します!
・世界最大!超巨大なフルーツ
・栄養豊富なミラクルフルーツ
・美肌、生活習慣病予防、夏バテ予防など多彩な効果あり
集合体恐怖症の方は今回の記事の画像は目を細めて遠目でご覧下さい。
目次
世界最大!パラミツはこんな果物【ミラクルフルーツ】
パラミツはイラクサ目、クワ科、パンノキ属に属する果物です。和名はパラミツ(波羅蜜)、英名はjack fruitです。
なかなか聞きなじみのないフルーツですね。英名のジャックフルーツと言った方が分かる方が多いかもしれません。
東南アジアやアフリカ、ブラジルなど熱帯地域で実るフルーツであり、石垣島含む沖縄でも一部作られています。
ですがほとんど流通はしていないため、食べたことのない人が多いと思います。
見て分かる通りかなり巨大で、なんと最大で40kgを超えるものもあるという、まさに世界最大の果物となっています。
気になる中身はこのようになっています。
クワ科特有の集合果となっており、種の周りに果肉のついたものがいくつも集まっているような形になっています。
中心にパイナップルのような芯があり、周りに果肉がたくさんついているといった感じですね。
熟す前は匂い、味共にほとんどなく、あっさりとしておりサラダや炒め物など、どんな料理にも合わせやすい食材です。
完熟になると黄色みを帯び、強烈な甘い匂いととても濃厚な甘み、若干の酸味に独特の南国風な香りがします。
そのインパクトはなかなか強力で、食べたときの衝撃はドリアンに似たものがあります。
食感もとてもねっとりとしており、強い甘みもあるため一つ一つに食べ応えがあります。包丁が糖分でべたべたになって切れないというほど実が濃縮されています。
また、実だけではなく種も食用にできます。熟した実から取った種を塩ゆですると、栗のような穀物感のある食感で、ほくほくと食べられます。
また、パラミツは世界の人々を飢餓から救う「プロジェクト・ジャックフルーツ」が発足するほど高い栄養価を持っています。
たんぱく質も豊富なため、ヴィーガンの方たちが肉の代用品として食べているようです。
そんなパラミツの詳しい栄養素を次の項で見ていきましょう。
パラミツと同じパンノキ属にパンノキというフルーツもあります。まずは見てもらいましょう。
まず、これがパラミツ
そして、これがパンノキ
・・・どうですか?見分けがつきますか?
同じ分類の仲間なのでそりゃ似てるんですけど、見た目ではほぼ分かりませんよね。
見分け方はまず、パンノキはそこまで巨大にはなりません。また、パラミツが幹から生えているのに対して、パンノキは枝の先に付くのでよりフルーツっぽく見えます。
こんな感じでそれぞれの枝の先に実ります。
また、中身も結構違います。パンノキの中身はこんな感じですね。
パンノキは生では食べず、主に焼いて食べられます。味はパラミツとかなり違って、パンノキはジャガイモのような芋類の味がします。また、名前の通り焼くとパンのような食感になるため、英名はbread fruitといいます。
ちなみに、何となく似ている気がするドリアンはアオイ目アオイ科ドリアン属なので全く別の果物です。見た目もとげとげが鋭く、こちらは簡単に判別がつきます。
奇跡のフルーツ、パラミツの栄養!【血糖値を下げ、高い美容効果も】
では、パラミツの栄養素を抜粋してみてみましょう。
・熱量(95kcal)
・食物繊維(1.5g)
・たんぱく質(1.72g)
・βカロテン(61μg)
・ビタミンC(13.7mg)
・ナイアシン(0.92mg)
・カリウム(448mg)
・カルシウム(24mg)
・マグネシウム(29mg)
・銅(0.076mg)
・マンガン(0.043mg)
※()内は100g中の含有量を記載
日本のデータベースには載っていないため、アメリカのものを参照しました。
とにもかくにも高い水準でまとまっており、飢餓を救うプロジェクトが立ち上がったり、たんぱく質も豊富でヴィーガンの方が肉の代用としているという話も頷けます。
それぞれの栄養素の効能を簡単にまとめます。
食物繊維 | 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する |
---|---|
たんぱく質 | 筋肉、皮膚、髪の毛など体を構成する五大栄養素 |
βカロテン | 生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞)予防、美肌効果、免疫力向上 |
ビタミンC | 抗酸化効果、ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防 |
ナイアシン | 酵素の働きを助ける、血流を改善する、冷え性予防 |
カリウム | むくみ予防、夏バテ予防、高血圧予防、動脈硬化予防 |
カルシウム | 骨や歯を作る、気持ちを安定させる、免疫力を高める |
マグネシウム | カルシウムの補助、不整脈予防、体温・血圧の調整、血糖値の調節 |
銅 | 貧血予防、免疫力向上、骨や血管を強くする、髪や肌を健康に保つ |
マンガン | 骨の形成を促進、糖や脂質の代謝を助ける、神経・生殖機能の正常化 |
このような効果があります。非常に多彩な効果がありますが、多すぎて見にくいため主なものに絞って更に詳しくご紹介します。
2-1.血糖値を下げる!更に心筋梗塞や脳卒中予防まで
パラミツに含まれているマグネシウムは体の中でかなり重要な役割を担っています。
様々な酵素の働きを助けるだけでなく、たんぱく質の合成、エネルギー代謝、カルシウムの補助をして骨を強くする、体温の調節、悪玉(LDL)コレステロールを下げるなど、その効果は多岐にわたります。
パラミツは豊富な食物繊維が含まれているためGI値が低く、さらにマグネシウムがインスリンの働きも助けるため血糖値を上げにくい果物と言えます。
ナイアシンの働きで血流も良くなるため、血管のつまりを予防し心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らします。さらに、末梢血管が拡張されることにより冷え性の改善にもなります。
まさに糖尿病や動脈硬化、脳卒中といった生活習慣病予防に効果があるといえます。
2-2.美容・美肌にも効果あり!【ストレス緩和も】
活性酸素によって体が酸化(錆びる)していくことで、皮膚はシミ・たるみができ、血管は弾力がなくなり、内臓はボロボロになっていきます。
それを食い止めてくれるのがβカロテンやビタミンCの抗酸化作用です。
体を若々しく保つには必須の栄養素で、先ほどの生活習慣病予防にも繋がります。
特にビタミンCは、ストレスに対抗する脳内物質(アドレナリン)やストレスを緩和するホルモン(副腎皮質ホルモン)の材料にもなっているため、精神を落ち着かせ、ストレスを軽減する効果もあります。
もちろん、豊富に含まれている食物繊維によって腸内環境を整え、便秘や下痢の改善にも効果があります。
2-3.むくみ予防、血圧調整、夏バテ予防にも!
バナナはフルーツの中でもカリウムの含有量が多い方ですが、パラミツはその1.2倍のカリウムを含んでいます。
カリウムは体の中の余分な水分やナトリウムを排出し、むくみを予防し、血圧を調整する働きがあります。
また、夏バテ時の力が入りにくい脱力感を改善し、筋肉をしっかりと収縮させるという働きもあります。
熱帯のフルーツが夏バテ予防になるのは何とも理にかなっていますね。
パラミツの食べ方は?生はもちろん、調理法もいろいろ
そんな栄養を誇る奇跡のフルーツであるパラミツはどのようにして食べればいいのでしょうか。
【完熟パラミツ】
・生で食べる
・ヨーグルトに入れる
・オートミールに入れる
【未完熟パラミツ】
・サラダに入れる
・カレーに入れる
・肉と同じように炒める
このような感じでしょうか。
まず、完熟のものは生で食べることができます。強烈な甘さと独特の南国の香りが楽しめます。とても味が強いため、無糖ヨーグルトに入れたり、味気ないオートミールに入れたりするとよさそうです。
未完熟のものは味に癖がなく、肉の代用品として用いることが可能です。辛い、甘い、酸っぱい、おおよそどのような味付けにしても美味しく食べられます。
また、ドライフルーツやアイスも売られているので、それらは手軽に食べることができおすすめです。
最後に、パラミツを食べる際の注意点があります。
・樺の花粉にアレルギーがある人は気を付ける
・胃酸の分泌を促進するため、水を飲みつつ食べすぎを避ける
・血糖値を必要以上に下げてしまう可能性があるため、糖尿病で血糖コントロールをしている人は医師に相談する
・妊娠中の人は流産のリスクを高めるという報告あり
ほとんどの人にとって害はありませんが、一応このようなリスクがあるということは知っておいて下さい。
【まとめ】血糖値を下げて美容にもいい奇跡のフルーツ
今回はパラミツについてまとめてみました。
簡単に内容をまとめます。
・世界一の大きさを誇る奇跡のフルーツ
・血糖値を下げる、美肌、むくみ予防などの効果あり
・栄養が豊富で肉の代用品としても食べられている
以上です。皆さんも海外に行った際や、沖縄旅行で見かけた際は一度食べてみてください!