果物解説

メロンの栄養や美味しい食べ方を解説! 果物別解説-メロン編

ハイサイ!前回は秋の味覚代表、ブドウについて解説しました。

今回はメロン編!甘くて美味しい、とても人気のある果物です。栄養や食べ方など解説します!

要点まとめ

・旬は5-7月、常温で置いて食べ頃になったら直前に冷蔵庫で冷やそう
・高血圧を予防する、気持ちを落ち着かせる、風邪を引きにくくなる
・生ハムメロンは理想的な食べ方だった

 

【旬】メロンの基礎知識【食べ方】

メロンはウリ目ウリ科、キュウリ属に属する野菜です。和名はメロン、英名はmelonです。漢字は甜瓜(てんか、またはメロン)と書きます。

メロンはこのように作られており、地面に生るので分類上は野菜になります。これはスイカイチゴと同様ですね。

しかし、流通上は果物として扱われており、果実的野菜という分類になるため、普段の感覚通り果物と考えて問題ありません。雑学的知識の一つですね。

メロンは世界中で作られており、中国やトルコ、イランで多く生産されています。

日本では茨城県、北海道、熊本県がトップスリーですね。夕張メロンなどが有名なため、比較的寒い地域で作られていると思われている方も多いかもしれませんが、実は日本全国で作られています。生産量は少ないですが石垣島産のメロンもありますよ。

とはいえ、やはり涼しい地域を好む果物ではあるため、九州で作られるものより北海道で作られるものの方が大玉で味も甘い傾向があります。

スイカやキュウリなどは夏を代表するウリ科の植物ですが、メロンは暑さに弱いというのは面白いところですね。

これはどうやら今、日本で流通している甘いメロンの元はヨーロッパで作られたもののため、温帯の夏の暑さに耐えられないというのが理由のようです。

現代ではハウス栽培が行えるため、全国で質の高いメロンが栽培できますが、もともとメロンはキュウリよりは多少甘いという程度だったようです。

メロンの旬は5-7月です。

味はウリ科特有の香りがありとても甘く、酸味はほとんどありません。みずみずしくもしっかりと身の詰まったとても食べ応えのあるフルーツです。

ドリアンと同じく、果物の王様と言われることもあるフルーツですね。

種類も豊富で、主に次の三種類に分けられます。

・赤肉種:夕張メロンなど

・青肉種:アンデスメロンなど

・白肉種:ハネデューメロンなど

 

1-1.メロンの食べ頃の見極め方【感触、匂い、見た目、音】

メロンは追熟(収穫後に置いておき、熟成させること)する果物です。

店で買ったばかりのメロンは、流通の時間を考えて早取りしているものが多いため、まだ食べ頃ではない可能性があります。

買ってすぐに冷蔵庫に入れると追熟しにくいため、まずは常温で置いておきましょう

とはいえあまり暑いところに置くと傷んでしまうので、風通しの良い日陰が良いです。

そして、

①お尻を押して少し柔らかく感じる(頻繁に押すと傷むため注意)

②いい匂いがし始める

③つるが枯れてくる

④やや黄色みがかってくる

⑤指先や爪で叩いてポン!という高い音ではなく、ボン!とやや低い音が鳴る

等の条件を見つつ、完熟の判断をします。熟しすぎると苦みが出るため注意しましょう。

完熟と判断したら、食べる直前に冷蔵庫で冷やします

 

1-2.メロンの美味しい食べ方【生?冷凍?ピューレ?】

冷やしたメロンを生で食べるだけで最高に美味しいですが、メロンはいろいろな食べ方ができます。

簡単にできるものとしては凍らして半解凍で食べても美味しいです。ただ、糖度の高いものでないと甘みを感じない場合もあるため、冷凍メロンは時期や種類によります。

他、ブランデーなどのお酒をかけても合います。丸くくりぬいてサイダーに落とすだけでもお洒落ですね。また、生ハムメロンなどは後で紹介しますが、割と理にかなった食べ方ですね。

加工するなら、ミキサーでピューレ状にしてゼリーやアイスにしても良いです。

パンケーキに添えたり、ケーキに入れたり、様々な方法でスイーツを彩ってくれます。

 

メロンの栄養!高血圧を予防し、免疫力も高める

では、メロンに含まれる栄養素を抜粋してお伝えします。

メロンの栄養素(抜粋)

・熱量(42kcal)
・食物繊維(0.5g)
・βカロテン(140μg)
・ビタミンC(25mg)
カリウム(350mg)
アデノシン
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。

効果を簡単にまとめます。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
βカロテン 目の健康維持、生活習慣病予防、美肌効果、免疫力向上
ビタミンC 抗酸化効果、ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
アデノシン エネルギーの輸送、シワの改善、睡眠を促す、発毛効果、血液サラサラ

以上のような効果が期待できます。もう少し詳しく解説します。

 

2-1.高血圧予防にイライラ防止作用まで!

メロンにはカリウムが多く含まれています。

カリウムには、体内の水分や塩分の量を調整する役割があります。

水分バランスを整えることで高血圧やむくみを予防します。

更に、気持ちを落ち着かせ、血圧を下げる作用のあるGABAも含まれているためより効果が期待できます。

夏には水分に加えカリウムの補給が重要になってくるため、初夏ごろから旬を迎えるメロンは補給に適した果物と言えます。

 

2-2.免疫力を高め、風邪予防に!

メロンに含まれているβカロテンやビタミンCには、免疫力を高め感染症を防ぐ効果があります。

βカロテンは体内でビタミンAに変換され、粘膜を保護します。ウィルスや細菌に対する抵抗力が増し、風邪を引きにくくなります

ビタミンCも同様に、白血球の働きを助け、また自分でも病原体を攻撃して免疫力を高めてくれます。

更に、メロンには多くの糖分も含まれているため、そもそも体のエネルギー源となり、体力を高めてくれる効果も期待できます。

もう一つ、メロンに含まれているアデノシンは体にとって非常に重要な物質です。エネルギーを生み出すサイクルを担っているだけでなく、DNAの材料にもなっています。

前述したβカロテン、ビタミンCの抗酸化作用にはDNAを保護する効果もあるため、まさにお互いを補い合う効果があるといえます。

このようにメロンは糖分・抗酸化成分(βカロテン、ビタミンC)・アデノシンが上手く相乗効果を起こし、体の健康を保ってくれています。

 

2-3.生ハムメロンは理想的な組み合わせだった?

イタリアンレストランなどに行くと良く前菜として出てくる生ハムメロンですが、実はとても理にかなった食べ方です。

生ハムはとてもしょっぱく、塩分が多く含まれています。

そこでメロン含まれるカリウムが塩分(ナトリウム)を排出してくれるため、塩分の過剰摂取を抑制してくれます。

また、メロンには酵素も含まれており、たんぱく質の消化を助けてくれます

このように単にあまじょっぱい味を楽しむだけでなく、栄養的な組み合わせも良いものだったんですね。

 

【まとめ】メロンは美味しいだけでなく、風邪を引きにくい体を作ってくれる果物だった

今回はメロンの魅力を語ってみました。簡単に内容をまとめます。

・旬は5-7月の梅雨から初夏にかけて

・押したり、叩いたり、匂いを嗅いで食べ頃を見極めよう

・免疫力を高め、高血圧予防にも効果的

・生ハムメロンは理想の組み合わせだった

では、今回はここまでです。皆さんも旬の時期に一番おいしいメロンを食べて、元気に過ごしていきましょう!