果物解説

ビタミン・ミネラルが豊富!キウイの栄養を解説 果物別解説-キウイ編

ハイサイ!前回はビタミンCの代名詞、レモンについて解説しました。

今回はキウイ編!甘くて酸っぱい、まさにフルーツと言った味の果物です。豊富な栄養や旬の時期について解説します!

要点まとめ

・旬は冬、甘酸っぱく実が詰まって食べ応えのある果物
・たんぱく質分解酵素で消化を助け、口臭も予防
・豊富なビタミンC含有量!美容、ストレス緩和、免疫力アップ

 

キウイってどんな果物?【生産地、旬、味】

キウイはツバキ目マタタビ科マタタビ属に属する果物です。和名はキウイ(彌猴桃)、英名はkiwifruitです。

名前の由来はニュージーランドの国鳥であるキーウィ(kiwi)から取られています。このような鳥ですね。

JTBさんより

確かに丸っこい見た目は似ている気がしますが、ニュージーランドからアメリカへキウイが輸出されるようになった時に、国鳥に因んだ名前を付けただけで見た目から取ったわけではないということです。

原産地は中国やニュージーランドと言われていますが、生産はイタリアが一位で、二位が中国、三位がニュージーランドとなっています。

日本では愛媛県、福岡県、和歌山県がトップスリーの生産地です。みかんと似た地域で栽培されており、みかんよりも寒さに強いが乾燥に弱いといった特徴があります。

残念ながら石垣島では作られていませんが、ベビーキウイとも呼ばれるサルナシ(キウイと同じマタタビ科マタタビ属の実)はいくつか自生しています。

本当に小さいキウイという感じですね。味も結構甘くキウイに近いです。

キウイの旬は冬です。10月-12月頃が最盛期ですが、輸入品も多く、通年食べられる果物の一つですね。

味は甘酸っぱく、甘みと酸味のバランスが良好です。食感はみずみずしいですがしっかりと身が詰まっており、食べ応えもあります。

追熟(収穫後に置いておき熟成させること)する果物であり、軽く握ってみて弾力を感じるくらいが食べごろです。

冷蔵庫に入れても追熟は進みますが、まだ硬い場合はリンゴやバナナと一緒に袋に入れて室温下(20℃前後)で置いておくと早く熟します。キウイに含まれている糖分は果糖が多く、冷やすとより甘みを感じるため食べる直前に冷蔵庫で冷やすのをお勧めします。

品種は果肉が緑色のものと黄色のものが主ですが、中身が赤いものなど珍しい種も栽培されています。

食べ方も多彩で、生で食べるのはもちろん、ジャムやドライフルーツ、お酒、アイス、ケーキのトッピングなど幅広く楽しまれています。

 

キウイの栄養!豊富なビタミンCに特有の成分も

では、キウイの栄養素を抜粋して紹介します。

キウイの栄養素(抜粋)

・熱量(61kcal)
・食物繊維(3g)
ビタミンC(92.7mg)
・葉酸(25μg)
・ビタミンE(1.46mg)
・ビタミンK(40.3μg)
・カリウム(312mg)
クエン酸(1.0g)
アクチニジン
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。特に含有量の多いものや注目すべきものを太字にしています。

次にそれぞれの栄養素の効能を簡単にまとめます。

食物繊維 腸内環境改善、生活習慣病予防、満腹感を維持
ビタミンC 抗酸化作用ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
葉酸 胎児の健全な発育、貧血予防、認知症予防
ビタミンE ホルモンバランスを整える、血行改善、肩こり・生理痛・冷え性改善
ビタミンK 出血を止める、骨の健康を保つ
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、ダイエット効果、夏バテ予防
クエン酸 疲労回復美容効果
アクチニジン 消化促進、胃もたれ解消、舌苔除去、口臭抑制

このような効果があります。特徴的なものについてもう少し詳しく解説します。

 

2-1.胃もたれ改善に口臭予防!ユニークな効果が多いキウイ

キウイ特有の栄養素がアクチニジンです。

アクチニジンはタンパク質分解酵素で、消化を促す働きがあります。これによって胃腸の負担が減り、胃もたれや胸やけの予防・改善に効果が期待できます。

更にアクチニジンは舌苔を除去する働きが報告されています。舌苔とは舌に付着する白い苔のようなもので、口臭の原因になります。

他に、舌苔が付着していると味を感じにくくなったり、高齢者だと誤嚥性肺炎(食べ物や飲み物と、それに付着する細菌などが器官や肺に入ることで起こる肺炎)を起こすリスクが高まります。

アクチニジンはこのような悪影響を予防してくれます。

ちなみに、たんぱく質分解と言っても筋肉まで分解されるようなことはありません。むしろ、たんぱく質を体に取り込みやすい形に変えてくれるため、吸収力を高めてくれます。

 

2-2.美白、ストレス解消、感染症予防!豊富なビタミンCの効能

キウイにはレモンのおよそ2倍のビタミンCが含まれています。

ビタミンCには様々な働きがあり、メラニン色素の沈着を防いでシミ・そばかすを予防し、コラーゲンの材料になり肌の潤いを保ちます

コラーゲンは美容だけでなく、関節の間の軟骨の材料になって関節痛を予防したり、体の組織と組織をつなぎ合わせて丈夫にする働きもあります。

また、ビタミンCはストレス緩和にも効果的です。

ストレスを感じたときに出される副腎皮質ホルモンや、気持ちを落ち着かせるGABAの合成を助けます。ドーパミンの合成にも関わるため集中力を高める効果もあり、ストレスと戦う上でとても重要なビタミンです。

更にビタミンCは感染症を予防してくれます。

細菌やウィルスを退治する白血球・好中球の働きを助けるほか、ビタミンC自身も病原菌と戦ってくれます。

そのため風邪等の感染症を予防し、免疫力を高めてくれます。また、風邪にかかった後でも回復を早める効果があります。

同じくキウイに豊富に含まれるクエン酸の効果で疲労回復効果も期待できるため、なおさら病気にかかりにくい健康な体づくりをサポートしてくれます。

 

2-3.血行を改善して冷え性、肩こり、脳卒中予防!

キウイに含まれるビタミンEは血管を拡張し、血流を良くする働きがあります。

血流が増えることにより冷え性や肩こり、血管が詰まることによっておこる脳卒中などを予防する効果があります。

また、ビタミンEはホルモンバランスも整えてくれるため、生理痛を緩和する効果もあります。

更に、非常に強い抗酸化作用を持っているため、若返りのビタミンとも呼ばれています。

キウイは体調を整え、老化予防も行ってくれる女性に嬉しいフルーツと言えます。

 

【まとめ】通年食べられるキウイは胃もたれ、口臭を予防し体を健康にする優秀な果物だった

今回はキウイについて解説しました。

内容を簡単にまとめます。

・冬が旬だが、年中食べられる甘酸っぱい果物

・胃もたれ改善に口臭予防などユニークな効果がある

・レモンの二倍のビタミンCで体を強く、健康を維持してくれる

以上です。皆さんも今度スーパーで目にしたらキウイを手に取ってみて、味を楽しみながら健康に過ごしましょう!