果物解説

命の木の実、プルーンの栄養や効果は 果物別解説-プルーン編

ハイサイ!前回はあまり市場に出回らない珍しい果物、グミを紹介しました。

今回はプルーン編!命の木の実やミラクルフルーツと呼ばれることもある果物の栄養や効能など紹介します!

要点まとめ

・スモモの一種で、生で食べると甘酸っぱい
・実は鉄分はそこまで多くないが、他の栄養素のおかげで貧血予防には効果あり
・幅広い栄養素が含まれていて体の健康を総合的にサポート

 

プルーンの生の味は?概要まとめ【旬、味、食べ方など】

プルーンはバラ目バラ科、スモモ属に属する果物です。和名はプルーンまたはセイヨウスモモ(西洋李)、英名はpruneです。

プルーンはスモモの一種ですね。プラムやネクタリンといった桃に近い果物で、真ん中に大きい種があることも一緒です。

実際プラムとプルーンはほぼ一緒で、生のものをプラム、ドライフルーツにしたものをプルーンと呼ぶこともあるようです。

世界的な産地としてはアメリカのカリフォルニア州が有名で、日本では長野県で国内流通の約七割が作られています。

その他の地域では北海道、青森と続きます。寒冷な地域というよりは、雨に弱いので乾燥したところで作られています。

旬としては7-8月頃で、種類によって10月くらいまで取れます。

味は生のものは甘酸っぱく、種類によって甘みの強いものや酸っぱいものがありますが、スモモと同じような味がします。

通年売られているドライフルーツにしたプルーンの方がなじみのある方が多いかもしれません。ドライフルーツになるととても甘みが強く、独特の香りもありますが、生のほうが癖のない味です。

食べ方はいろいろありますが、そのまま生で食べるのはもちろん、ジャム、ピューレ状にしてフルーツソースにする、ドライフルーツをクラッカーに乗せる、ヨーグルトに入れるといった感じで食べられることが多いです。

ちなみに、生で食べるときは皮に張りのあるうちに食べるとシャクシャクと歯切れのいい食感が楽しめます。少しおいておき、完熟になり皮にしわが寄ったあたりで食べるとドライフルーツに近づいたねっとりとした食感で、より濃厚な甘みを楽しむことができます。

 

プルーンの栄養!実はそこまで鉄分はない?

それではプルーンの栄養素を抜粋して紹介します。

プルーンの栄養素(抜粋)

・熱量(49kcal)
・食物繊維(1.9g)
βカロテン(450μg)
ビタミンC(4mg)
ビタミンE(1.3mg)
・葉酸(35μg)
・ビタミンB6(0.06mg)
・カリウム(220mg)
(0.2mg)
ネオクロロゲン酸
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。特に注目すべきものを太字にしています。

プルーンはどれかの栄養素に特化しているというよりは、食物繊維やビタミン・ミネラルがバランスよく含まれている果物ですね。

詳しい内容に触れる前に、それぞれの栄養素の効能を簡単にまとめます。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
βカロテン 生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞)予防、美肌効果、免疫力向上
ビタミンC 抗酸化作用、ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
ビタミンE ホルモンバランスを整える、血行改善、肩こり・生理痛・冷え性改善
葉酸 胎児の健全な発育、貧血予防、認知症予防
ビタミンB6 脂質の代謝、造血作用、アレルギー緩和、ホルモンバランスを整える
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
疲労改善、貧血予防
ネオクロロゲン酸 抗酸化作用、LDL(悪玉)コレステロール低下、心臓病予防、がん予防

概ねこのような効果があります。もう少し追加で解説します。

 

2-1.実はそこまで鉄分が多いわけではないが、他でカバーしている【葉酸やビタミンB6】

プルーンは鉄分が豊富というイメージがあると思います。

しかし上の表を見ていただければわかる通り、プルーンに含まれれる鉄分は0.2mg/100gと他のフルーツと比べてそこまで多くありません。

例えば通常の桃には0.1mg、サクランボには0.3mg、レモンには0.6mg含まれています。

そのため、鉄を取ろうとしてプルーンを食べるのはあまり効果的ではないと言えます。

しかし、貧血の改善(めまいや立ち眩み予防など)を目的としている場合は、プルーンはある程度の効果を発揮してくれると言えます。

なぜかというと、プルーンには鉄だけではなく他に血を作るために必要な銅や葉酸、ビタミンB6、ビタミンCといった成分が幅広く含まれているためです。

何も血を作るのに鉄だけが必要というわけではありません。これらの栄養素がバランスよく含まれているのはプルーンの良いところですね。

 

2-2.プルーンには骨を強くする効果がある

骨粗鬆症は女性に多い疾患です。

なぜかというと、女性ホルモンのバランスによって骨を形成する細胞と破壊して新しく作り変える細胞の調整を行っているからです。

プルーンに含まれるビタミンEやビタミンB6はホルモンバランスを整え、骨を正しく作り変えるサイクルを正常に保ってくれます。

また、突出して量が多いわけではないため上の表には書いていませんが、きちんとカルシウムやマグネシウムも含まれています。

まさにいろいろな栄養素をバランスよく含んでくれているプルーンだからこその効果と言えます。

 

2-3.体の健康を総合的にサポート!【ビタミンACE】

プルーンにはβカロテン(体内でビタミンAに変換)、ビタミンC、ビタミンEが含まれています。

これらはビタミンエースと言われ、それぞれが相乗効果を発揮して美肌や生活習慣病予防などに高い効果を発揮します。

これらの他、食物繊維が豊富で便秘や下痢の改善にも効果があります。

更にビタミンCの効果で感染症予防の効果もあります。

カリウムの効果で高血圧やむくみの予防にも効果があります。

このようにプルーンには体の健康を総合的に助けてくれる効果があります。

果物の中でも比較的カロリーが低いため、ダイエット中でも手軽に食べられるのもいいところですね。

特にダイエット時は貧血になりやすいため、様々な栄養素が広く含まれているプルーンは補給に向いています。

ただし、ドライフルーツのプルーンはカロリーが高くなるためダイエット中の方は食べ過ぎないようにしてくださいね。

ちょっと寄り道-ダイエット時のドライフルーツの注意点について-

実はダイエット時にはドライフルーツは気を付けるべき食材の一つです。

例えば、上で記載しているプルーンのカロリーは生のものです。ドライフルーツのプルーンは水分が抜けた分糖質が圧縮されており、100g当たりのカロリーがおよそ4.8倍(49kcal→235kcal)になります。

フルーツは低カロリーで体に良い、というイメージがありますが、このようにドライフルーツは注意が必要です。

他にダイエット時に注意したほうが良いものは、オリーブオイルや春雨、グラノーラなどでしょうか。

これらは意外とカロリーが高いため、きちんとダイエットをするなら一度カロリーを計算してみるのが確実です。

 

【まとめ】プルーンは多くの栄養素がバランスよく含まれており、健康を総合的にサポートしてくれる果物だった

今回はプルーンを解説しました。

鉄分はそれほど含まれていませんが、多くの栄養素がバランスよく含まれており、体の健康を総合的に助けてくれるフルーツです。

さすが命の木の実やミラクルフルーツと呼ばれているだけはありますね。

では最後に今回の内容を簡単にまとめます。

・スモモの一種で夏が旬の、生で食べると甘酸っぱい果物

・イメージされているほど鉄分は多くないが、他の栄養素により貧血予防には効果あり

・骨を強くし、生活習慣病予防や美容効果など幅広い効果が魅力

以上です。皆さんも一度生でプルーンを食べてみて、毎日元気で過ごしていきましょう!