果物解説

ベリー?さくらんぼ?珍しい果物グミの実の栄養を解説 果物別解説-グミ編

ハイサイ!前回は食べられる星、スターフルーツを紹介しました。

今回はグミ編!あまり市場に出回らない珍しい果物です。見た目はさくらんぼに似ていますが、味や栄養はどうなのか。解説します!

要点まとめ

・梅雨ごろに実を付けるが、あまり市場には出回らない珍しい果物
・甘酸っぱく渋くねっとりとした独特の食感
・高いアンチエイジング効果に腸内環境改善と健康効果は高い

 

グミの実はこういう果物【旬、味、食べ方など】

グミはバラ目グミ科、グミ属に属する果物です。和名はグミ(茱萸、胡頽子)、英名はsilverberryもしくはoleasterです。

グミは大和言葉(外来語ではなく、日本に昔からある言葉)で、お菓子として売られているグミとは関係ありません。

世界各地に分布していますが、傷みやすかったり、味に少々癖があるため日本ではほとんど商業用に栽培されておらず、市場に出回ることが少ない果物です。

もっぱら庭木として植えられていたり、山に自生しているものなので田舎に住んでいる方は見たことがあるかもしれません。

沖縄でも庭に植えられていたり自生しているものを見ることがあります。

さくらんぼに似た何ともかわいらしい実を付け、旬は梅雨ごろの5-6月と秋口の10月頃の品種があります。

味は未完熟のものは苦みや渋みがあり、食べられません。完熟すると甘みや酸味が出てきますが、若干の渋みは残ります。食感はみずみずしいというよりはとろみを感じます。

食べ方としては生のまま食べたり凍らせても美味しく食べられます。

加工するならばジャムにしたり、ペーストにするとフルーツソースとしてパンケーキやアイスにかけたり、ヨーグルトに混ぜたりして甘酸っぱい風味を楽しめます。

グミの木は比較的簡単に育てられる強い木で、庭木としての人気もあります。庭で育てるとかなり大きな木に成長しますが、鉢などで小さく育ててもかわいい実を付けてくれるため観賞用としても良い植物だと思います。

 

 

グミの栄養!強い抗酸化作用で若返り効果も!

では、グミの栄養素を抜粋して紹介します。

グミの栄養素(抜粋)

・熱量(68kcal)
・食物繊維(2.0g)
・βカロテン(380μg)
・パントテン酸(0.45mg)
ビタミンE(2.3mg)
・カリウム(130mg)
リコピン
・タンニン
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。基本的に含有量の多いものや特徴的なものを抜粋していますが、その中でも特に注目すべきものを太字にしています。

では、それぞれの栄養素の特徴を記載します。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
βカロテン 生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞)予防、美肌効果、免疫力向上
パントテン酸 LDL(悪玉)コレステロール低下、リラックス効果、免疫力を高める
ビタミンE ホルモンバランスを整える、血行改善、肩こり・生理痛・冷え性改善
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
リコピン アンチエイジング効果、風邪予防、美肌効果
タンニン 肌を引き締める、下痢の改善、生活習慣病予防、美白作用

グミを食べることでこのような効果が期待できます。もう少し詳しく解説します。

 

2-1.若返りビタミンによるアンチエイジング効果【リコピンもあります】

グミにはビタミンE、βカロテン、リコピン、タンニンなど抗酸化作用のある成分が多く含まれています。

特にビタミンEは果物の中でもかなり多く含まれています。非常に強い抗酸化作用を持っており、若返りのビタミンとも呼ばれています。

これらの抗酸化作用により、体の老化を防ぐ(アンチエイジング)効果があります。

老化とは本来病原菌から体を守ってくれる活性酸素が過剰になることにより、体の細胞が酸化(錆び)されることによっておこる変化です。

肌のシワや血管がボロボロになる、内臓が劣化するなどの変化ですね。

活性酸素は生活習慣や紫外線、喫煙などのストレスで増加すると言われています。

抗酸化作用を持つ成分はこの活性酸素と結びつき、除去してくれます。

それによって肌のシワ・たるみを予防したり、血管の弾力性を保ったりといった老化防止になるわけですね。

他にも活性酸素は様々な生活習慣病に関わっているため、動脈硬化や脳卒中、糖尿病、脂質異常症などの予防・改善にも効果が期待できます。

更にビタミンEは血液をサラサラにして血流を改善する効果もあり、それにより肩こり冷え性といった症状も改善してくれます。

 

2-2.腸内環境改善に効果あり。免疫力を高め、風邪予防にもなる

グミには豊富な食物繊維も含まれています。

食物繊維は体の中で消化されず、腸の善玉菌のエサになります。

腸内環境が改善され、便秘や下痢の改善が期待できます。

また、グミの渋みの成分であるタンニンには体の細胞を引き締める効果があります。

腸を引き締めて下痢の改善をしたり、肌を引きしめてシワやたるみを予防したりといった効果があります。

腸内環境だけではなく、グミには免疫力を向上させる成分も含まれています。

βカロテン、パントテン酸、リコピンには体の免疫機能を高め、風邪などの感染症を予防する効果があります。

病気にかかると胃腸も弱ってしまい、十分な栄養が取れなくなります。グミに含まれる栄養は風邪を予防し、また風邪を引いてもその回復を早める手助けをしてくれます。

きちんと食べて、排泄するという生物として当たり前の機能を正しく維持してくれる効果があります。

雑学知識~生物の起源は腸である~

生き物の本体は腸であるといった説があります。また、腸は第二の脳と言われたりもします。

原生生物はまず腸から発達してきたという話もあります。ナマコやアメーバにいたるまで、脳や骨、その他の器官がなくても消化器官はすべての生物に備わっています。

腸の働きを改善するため、健康な人の便を移植するといった衝撃的な治療法も研究されているようです。

要するに腸内環境というのはとても大切であり、より健康に気を使った方が良いということですね。

 

【まとめ】珍しい果物グミは甘酸っぱさの中に渋みがあり、アンチエイジングに適したフルーツだった

今回はグミについてまとめて見ました。見たことはあっても食べたことない人も多いと思います。

やや味に癖がありますが、若返りや腸内環境改善など、嬉しい効果もあるので見かけたら一度食べてみてください。

最後に今回の内容を簡単にまとめます。

・梅雨ごろが旬の甘酸っぱく少々渋い果物

・ほとんど流通しておらず、田舎の庭や山に生えている

・「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが豊富に含まれている

・食物繊維も多く、腸内環境改善に効果が期待できる

以上です。なかなか手に入りづらいですが、見かけた際は一度食べてみておなかの中から元気になりましょう!