野菜解説

満を持してトマトを解説する 野菜別解説-トマト編

ハイサイ!前回は長芋について解説しました。

今回はトマト編!説明不要の大人気野菜ですが、改めてその魅力をお伝えします!

要点まとめ

・世界一食べられている野菜
・アンチエイジングに疲労回復まで、幅広い健康効果
・サラダ、ピザ、パスタ・・・なにより美味しいのがいいところ

 

改めて知ろう トマトはこんな野菜!

トマトはナス目ナス科、ナス属に属する植物です。和名はトマト、英名はtomatoです。他にも日本では唐柿(とうし)や赤茄子(あかなす)といった呼び名もあります。

トマトはナスの仲間です。他にナス科ナス属の野菜というと、ジャガイモなどもそうですね。確かに葉っぱの形などは似ていますが、生り方や味、実の形は全く違いますよね。植物の進化の面白いところです。

トマトはいろいろな種類があり、色や形、大きさなど個性が多い種です。ミニトマトなどは作りやすく、家庭菜園を楽しんでいる方も多いと思います。

世界中で作られていますが、日本でも広く栽培されており、一位は熊本県、二位は北海道で全国に分布しています。もちろん石垣島でも様々なトマトが作られています。

夏野菜と認識されており、実際旬は初夏~夏ですが、暑い地域だと年中実をつけることもあります。

味は酸味・甘みがありますが、種類によってかなり差があります。フルーツトマトと呼ばれる甘みの強い種類もあり、生食ではこちらのほうが好まれる傾向にあります。

一方で酸味のあるものはケチャップやピザソースに加工されたりしています。煮込むことで甘みが増すため、スープにしたりパスタソースとして大量に仕込まれることもありますね。

うま味の元であるグルタミン酸を多く含み、前述したように多くの食品に加工されているため、世界で最も食べられている野菜です。

好きな野菜として名前が挙がることが多い一方、青臭い味がダメという人や、噛んだ時に出てくるゼリー状の種の食感が苦手といった人もみかけますね。

清濁併せ吞み世界中で親しまれている野菜と言えます。

また、「トマトが赤くなると医者が青くなる」といった言葉もあり、非常に栄養価が高いことでも知られています。

次の項でその栄養について詳しく見ていきましょう。

 

これがトマトの栄養!世界一食べられている野菜の効果とは

では、トマトの栄養価を見ていきましょう。すべて書くと多すぎるので特に注目すべきものを抜粋してお伝えします。

トマトの栄養素(抜粋)

・食物繊維(1.2g)
・βカロテン(449μg)
・ビタミンC(13.7mg)
・ビタミンE(0.54mg)
・カリウム(237mg)
・葉酸(15μg)
・クエン酸(0.4g)
グルタミン酸(240mg)
リコピン(3-15mg)
※()内は100g中の含有量を記載

このようになっています。

これらの効果について簡単にまとめて見ます。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
βカロテン 目の健康維持、生活習慣病予防、美肌効果、免疫力向上
ビタミンC 抗酸化作用、肌荒れ予防・改善、感染症予防
ビタミンE ホルモンバランスを整える、肩こり・生理痛・冷え性改善
カリウム むくみ予防夏バテ予防、高血圧予防、動脈硬化予防
葉酸 胎児の健全な発育、貧血、認知症予防
クエン酸 疲労回復、食欲増進、夏バテ予防、肝機能改善
グルタミン酸 脳を活性化、脂肪の蓄積を抑える、美肌効果、血圧を下げる
リコピン アンチエイジング効果、風邪予防、美肌効果

以上のような効果があります。効果が多すぎて分かりにくいと思いますので、更にいくつかの効果に着目してみます。

 

2-1.美肌・アンチエイジング効果がすごい!

トマトと言えば有名なリコピンですが、強い抗酸化作用を持っており、美肌・アンチエイジング効果が期待できます。

そもそも老化とは活性酸素によって肌や血管、内臓が錆びていくことであり、抗酸化作用を持つリコピンはそれを抑えてくれます。

同じく抗酸化作用のあるビタミンCやそのビタミンCをサポートするケルセチンも含まれており、更に高い美肌効果(肌のシミ・しわ・たるみを抑える効果)が期待できます。

ちなみにリコピンはトマトの赤色の成分なので、黄色やオレンジ色のトマトよりは赤いトマトの方がより多くのリコピンを含んでいます。

また、リコピンは脂溶性のため、油と一緒に取るとより効率よく摂取できます。オリーブオイルで作ったドレッシングをサラダにかけたり、油を使って炒めたりするのがおすすめです。

 

2-2.疲労回復・夏バテ予防にも効果あり

トマトに含まれるクエン酸には疲労回復効果があります。

また、食欲を増進する効果もあり、暑い夏でもしっかりと食べて栄養を取れるようにしてくれます。

同じく含まれるカリウムにも夏バテ予防効果があり、まさに夏に食べたい野菜となっています。

 

2-3.動脈硬化、高血圧予防・・生活習慣病を乗り越えよう!

リコピンに強い抗酸化作用があることは先ほどもお話ししましたが、これがLDL(悪玉)コレステロールを低下させ、動脈硬化を予防する効果もあります。

また、食物繊維もコレステロールを低下させるため、より効果的です。

このリコピン+食物繊維の効果はダイエットにも有効で、満腹感を得つつ脂肪の蓄積を抑えてくれます。便秘の解消にも効果的ですね。

さらに、先ほど出てきたカリウムには体内のナトリウム量を調整して血圧を下げる作用もあるため、高血圧の予防・改善にも効果があります。

トマトには現代の栄養過多な時代にありがたい、生活習慣病予防効果があると言えます。

 

2-4.シンプルに美味しい

トマトには様々な良い効果がありますが、やはりこれが一番だと思います。

うま味成分のグルタミン酸が多く含まれており、これは肉や魚に多く含まれているイノシン酸と相性が良く、更にうま味を引き出します。

グルタミン酸自体にも脳を活性化したり、脂肪の蓄積を抑える、美肌効果がある、血圧を下げるといった効果があります。

他の食材の味を引き出しつつこんなに良い効果があるとなれば、人気の野菜なのも頷けます。

 

まとめ

今回はトマトについて解説しました。内容をまとめると

・生で、加工で世界一食べられている野菜

・疲労回復に生活習慣病予防、やっぱりリコピンはすごかった

・健康効果も抜群だが何より美味しい

こんなところでしょうか。改めてトマトの魅力が伝われば幸いです。

一年中食べられるトマトですが、やはり夏が旬。美味しく食べて元気に日々を過ごしていきましょう!