ハイサイ!前回はドラゴンフルーツについてお話ししました。今回は島バナナ編です!普通のバナナとは少し違う島バナナ。どんなフルーツなのか解説していきます。
・高価で美味しい島バナナ
・高いエネルギー源、安眠やリラックス効果も
・甘酸っぱく、普通のスムージーとは違った味わいに
目次
島バナナはこんな果物!
はい。それでは、島バナナの概要について説明していきます。
島バナナはショウガ目バショウ科バショウ属に属する果物です。和名はリュウキュウバショウ(琉球芭蕉)またはリュウキュウイトバショウで、俗に島バナナと呼ばれています。
東南アジアや中国南部が原産地で、沖縄地方では古くから知られてきました。
普通のバナナとの違い | 味 | 値段 |
島バナナ | 甘酸っぱい | 100円/100g前後 |
通常のバナナ | 甘い | 10円/100g前後 |
特徴はいろいろありますが、まず大きさが普通のバナナの1/2-1/3ほどで小さいです。さらに、値段も高いです。なんと一般的なフィリピンバナナの10倍ほどします(100g100円程度)。売られているものはほとんど緑色の状態で出回っており、自宅で1-2週間ほど追熟(収穫後しばらく置いておき熟成させること)させてから食べます。
一番特徴的なのが味で、普通のバナナに比べて酸味があります。甘酸っぱいバナナ、といった味わいですね。食感ももっちりとしていて、小さいのに食べ応えがあります。皮がとても薄く、実がパンパンに詰まっているのも特徴ですね。そしてこれが青い状態で出回ることの多い理由でもあります。熟した状態だと実が張りすぎて割れてしまうんですね。
幻のバナナとも呼ばれる島バナナですが、確かに石垣島でも出回る量は多くありません。というのも、生産が安定しないからです。台風、天敵となる虫、病気・・・理由は様々ありますがとにかく繊細であり、すぐに折れたり傷ができたりしてしまうため生産者も少ないんですね。
そのため沖縄地方以外ではほぼ手にする機会がないと思います。石垣島では夏の間であれば割とスーパーにも並んでいるので、旅行に訪れた際などは一度見てみるといいと思います。ただし、先ほどもお話ししたように追熟させてから食べるのを前提に売られているので、運よく黄色い状態で売られているものを見つけるか、郵送してもらいましょう。島内にいくつかある個人販売所ではパインなどと並んで、食べごろのものが吊られているのもよく見かけます。
大きさが同じくらいのためぱっと見は同じに見えますが、違いはいくつかあります。まず、島バナナの方が皮が弱いため、黒く傷になっている部分が多いです。さらに、熟してくると後から説明するポリフェノールが島バナナのほうが多いため黒い点々(シュガースポット)も多く出てきます。あとは、味も全然違います。島バナナは甘酸っぱいのに対し、モンキーバナナは酸味がほとんどありません。このように、一見同じに見えても全く違う種類だということが分かりますね。特に味は一度比べていただきたいです。
島バナナの栄養!抗酸化作用やリラックス効果も
それでは島バナナの栄養についてまとめてみます。
・カリウム
・食物繊維
・ビタミンB6
・ビタミンC
・ナイアシン
・マグネシウム
・葉酸
・鉄分
・フラクトオリゴ糖
・ポリフェノール
・トリプトファン
特徴的なところでいうとこんなところでしょうか。抜粋してもいつも以上に多い気がしますが、バナナはそれだけ栄養豊富です。朝に食べるのが推奨されたり、マラソンの栄養補給に使われていたりする理由が分かりますね。※今回、島バナナに関する詳しい数値データを見つけることができず、100g中の含有量はわかりませんでした。普通のバナナに関してはこちらより検索していただけます。
それぞれの効能に関しては以下の通りです。
カリウム | 余分な塩分を排出、むくみ予防、血圧を正常に保つ |
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食物繊維 | 便秘の予防・解消、食後の血糖値上昇を抑える、満腹感を得る |
ビタミンB6 | タンパク質の代謝を助ける、貧血予防、皮膚炎予防、口内炎改善 |
ビタミンC | 抗酸化作用、免疫力向上 |
ナイアシン | 脂質やエネルギー代謝を円滑にする、皮膚や粘膜の健康を維持する |
マグネシウム | カルシウムの補助、不整脈予防、体温・血圧の調整 |
葉酸 | 胎児の健全な発育、貧血予防、認知症予防 |
鉄分 | 疲労改善、貧血予防 |
フラクトオリゴ糖 | 血糖値を上げない、おなかの調子を整える、ミネラルの吸収を助ける |
ポリフェノール | アンチエイジング、がん予防、認知症予防、殺菌効果 |
トリプトファン | 安眠、リラックス効果 |
さすが栄養豊富と名高いバナナ、多数の効果があります。もう少し掘り下げてみましょう。
2-1.食物繊維豊富なバナナ、甘いのに血糖値も上げにくい!
通常のバナナより甘くなく酸味があるといっても、やはり含まれる炭水化物(糖質)はフルーツの中では多いです。しかし、食物繊維を多く含んでいるため、バナナの糖質の吸収はゆっくりと行われます。
更に、フラクトオリゴ糖は人体には吸収されずに大腸内の善玉菌のえさになるため、おなかの調子を整えたり、風邪などのウィルス感染を抑える効果があるとされています。
また、糖質の中でも様々な種類(でんぷん、果糖、ショ糖、ブドウ糖など)を含んでおり、すぐ体に吸収されるものもあれば徐々に取り込まれていくものもあり、即効性・持続性を兼ね備えています。そのうえナイアシンを含んでいるためエネルギー代謝も円滑になります。朝の時間がない時にとりあえずバナナだけでも、と言われているのもそういった理由です。腹持ちが良く、すぐにエネルギーになるため頭も冴え、お昼まで持つ持続力もあるということですね。
2-2.高い抗酸化作用でアンチエイジング、生活習慣病予防にも!
ポリフェノールというといろいろな種類があります。緑茶などに含まれるカテキン・タンニン、ブルーベリーのアントシアニン、大豆のイソフラボンなどが有名でしょうか。
この中で、バナナにはタンニンやアントシアニンが含まれています。なんと、果物中でトップの含有量です。さらに、完熟するほど増していきます。黒い点々(シュガースポット)の正体がポリフェノールですね。味の項目で説明していなかったのですが、島バナナは若干の渋みがあります。もちろん追熟が進むほど気にならなくなっていきますが、この渋みこそがタンニン(緑茶などの渋み成分)です。
このポリフェノールには強力な抗酸化作用があります。いわゆる老化とは、活性酸素により細胞が錆びていく(酸化していく)ことによるものなので、これに対する抗酸化作用はつまりアンチエイジング効果がある、と言えます。活性酸素にポリフェノールがくっついて別の物質に変えてしまうということですね。
そして、このポリフェノールはビタミンCがあることで効果を増します。先ほど、活性酸素にポリフェノールがくっついて、と言いましたがつまり細胞の代わりに酸化されるということです。その酸化されたポリフェノールをビタミンCが修復してくれる、という感じですね。
ポリフェノールとビタミンCには相乗効果があります。島バナナは普通のバナナに比べて酸味があるというお話をしました。詳しいデータがないため詳細は不明ですが、通常のバナナに比べ島バナナのビタミンC含有量は多いと考えられ、その点でアンチエイジング効果もより高いと言えそうです。
2-3.安眠、リラックス効果も期待できる
幸せホルモンとも呼ばれているセロトニン。バナナに含まれるトリプトファンは、そのセロトニンの材料になります。トリプトファンは必須アミノ酸であり、体内で合成できないため食事でとらなくてはいけません。
トリプトファンが多く含まれている食品は大豆製品、乳製品などで、バナナ以外の果物にはほとんど含まれていません。
このトリプトファンは、精神を落ち着かせたり自律神経を整える他、夜間には睡眠を促すメラトニンに変化し、質の高い睡眠をとるのにも必要です。さらに、メラトニンは概日リズム(体内時計)を調整する働きも持つため、生活リズムが乱れがちな人にもおすすめです。
島バナナのおすすめはやっぱりスムージー!
では、最後に島バナナのおすすめの食べ方です。
はい、やはりスムージーがおすすめなのですが、一度は生で食べていただきたいですね。甘酸っぱい味やもちもちとした食感はやみつきになる人も多いです。
ではなぜスムージーがおすすめなのかというと、やはり熱で破壊されてしまう栄養素があるというのが一つ。
ナイアシンやビタミンB6、葉酸、夏バテ予防のカリウムなどは熱に弱く、生で食べたほうが効率的です。
もちろん、熱に強い栄養素もあります。野菜に含まれるポリフェノールなどはむしろ煮たほうが細胞が壊れて水に溶けるため良い、と言われることもあります。ですが、その点でもスムージーは細胞を壊して水分を出すため有効と言えます。
もう一つの理由は、味の面です。通常のバナナを使ったスムージーはどのような配合にしてもバナナが強く、結局バナナスムージーになってしまうことが多いためバナナが苦手な人にはなかなか飲みにくいものでした。
ですが、島バナナは酸味があり、さわやかな風味のため他の酸味のあるフルーツや甘めのフルーツと合わせても他の味を過剰に上書きすることなく楽しむことができます。
以上のような理由で、生で食べてもスムージーにしてもどちらも楽しむことができる南国フルーツと言えます。
多少値段は張りますが、今までのバナナとは一線を画した味なのでぜひ石垣島に来た際はスーパーや個人販売所を覗いてみてくださいね!もちろんkoppariの利用もお待ちしています!最適な配合で作られたスムージーで栄養と島人気分と両方を味わっていって下さい!