果物解説

上品な甘さが美味しいビワの栄養や効能を解説! 果物別解説-ビワ編

ハイサイ!前回はライチを紹介しました。

今回はビワ編!古くから日本にある果物で、上品な甘さが特徴です。含まれている栄養や効能について解説します!

要点まとめ

・旬は5-6月の梅雨~初夏を感じられる果物
・葉っぱはお茶に、木は杖や木刀に使われる無駄のない植物
・抗酸化作用の強い栄養素が多くアンチエイジングに効果あり

 

葉や種、木まで利用できるビワってどういう果物?【旬、味、食べ方や利用法】

ビワはバラ目バラ科、ビワ属に属する果物です。和名はビワ(枇杷)、英名はloquatです。

とても大きな葉っぱを付け、その形が楽器の琵琶に似ていることから名づけられたようです。

アジアの楽器図鑑さんより

これが琵琶です。確かに葉の形は似ていますね。

中国原産の果物ですが、日本にも古くから自生しており、主に千葉以南で見ることができます。

日本では長崎県、千葉県、鹿児島県など温かいところで栽培されています。石垣島含む沖縄でも作られていますね。

旬は5-6月の梅雨~初夏にかけてです。

果実の表面にうっすらと毛が生えているのも特徴ですね。皮は簡単に手で剥くことができますが、ポリフェノールが含まれているためすぐに食べないと茶色く変色します。

追熟(収穫後にしばらく置いておくことで熟成が進み甘みが増すこと)しない果物でもあるので、手に入れたらすぐに食べたほうが良いです。

味は甘みがあり、酸味はほとんどありません。やや薄味でクセがなく、上品で優しい甘さが特徴です。中心に大きな種があり、その周りの薄皮は渋みがあります。

実はみずみずしく、傷みやすいためあまり多くは流通しません。そのため食べたことのない方も多いのではないでしょうか。

食べ方は生食が主ですが、ジャム、缶詰、ゼリーなどの加工品も多く出回っています。お酒につけた枇杷酒も美味しいですね。

実だけではなく、葉はタンニンを含み、枇杷茶として飲むと胃炎や悪心、嘔吐、下痢止め、高血圧や糖尿病予防にも効果があります。お風呂に入れる地方もあるようですね。

種も茹でたり炊いたりすると栗のようにホクホクして美味しく食べられますが、シアン化合物という有毒成分(体内で青酸に代わる)が含まれているため、大量に食べないように注意が必要です。

ビワは木も利用され、乾燥させるととても丈夫なため杖や剣道で使う木刀として使用されています。

このように実はもちろん、種や葉っぱ、木に至るまで利用用途の広い植物ですね。

次項で主に食用とされる実の栄養について詳しく解説します。

 

ビワの栄養はこちら!ダイエットやアンチエイジング、疲労回復にも効果あり

では、ビワの栄養素を抜粋して紹介します。

ビワの栄養素(抜粋)

・熱量(40kcal)
βカロテン(510μg)
βクリプトキサンチン(600μg)
・パントテン酸(0.22mg)
・ビタミンC(5mg)
・クエン酸
クロロゲン酸
※()内は100g中の含有量を記載

主にこのような栄養素が含まれています。特に含有量の多いものや、注目すべきものを太字にしています。

それぞれの栄養素の効能を簡単にまとめます。

βカロテン 生活習慣病(動脈硬化や心筋梗塞)予防、美肌効果、免疫力向上
βクリプトキサンチン 脂肪燃焼効果、骨粗鬆症、肝機能異常症、動脈硬化、2型糖尿病予防
パントテン酸 LDL(悪玉)コレステロール低下、リラックス効果、免疫力を高める
ビタミンC 抗酸化作用、ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
クエン酸 疲労回復、美容効果
クロロゲン酸 抗酸化作用、糖尿病予防、脂肪燃焼、がん予防、疲労回復

このような栄養素が含まれています。もう少し詳しく解説します。

 

2-1.抗酸化作用があり、アンチエイジングに有効!

ビワに含まれるβカロテン、ビタミンC、クロロゲン酸(コーヒーに多く含まれるポリフェノールの一種)には活性酸素を除去する抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果的です。

活性酸素は紫外線や喫煙、ストレスといった要因で体内で過剰に発生し、肌や血管、内臓を酸化(錆びつかせる)して劣化させます。

その結果シワやたるみ血管の弾力がなくなる内臓が劣化するなどの障害が起こってきます。

ビワに含まれる栄養はこれらを予防し、肌や体の中を若々しく保ってくれます。

 

2-2.ダイエットにも向いている

ビワは100g当たりのカロリーが40kcalと、果物の中でも少ない方です。

更に、クロロゲン酸や上の表には書いてありませんがビタミンB群も含まれており、これらは脂肪を燃やして代謝を向上させる効果があります。

これによって脂肪肝や肥満を予防でき、ダイエットに向いていると言えます。

際立って多いというわけではありませんが、食物繊維やその他ビタミン・ミネラル等もまんべんなく含まれているため、栄養素が偏りにくいのも嬉しいポイントです。

また、味にクセがなく甘みが優しいため、食べていて飽きが来にくいというのもいい点の一つですね。

ダイエット中はどうしても栄養が偏りがちですが、本来ダイエットとは「痩せること」ではなく「体を健康な状態に保つこと」です。

肥満は健康な状態ではないので痩せるという目標もダイエットで間違いはないのですが、あくまでも必要な栄養は取り健康的に痩せるようにしましょう。ビワはその点で健康的なダイエットをサポートしてくれます。

 

2-3.疲労回復に効果がある!

ビワにはクエン酸やリンゴ酸といった有機酸も含まれています。

これは疲労物質である乳酸を分解し、エネルギーに変えてくれる働きがあるため、速やかな疲労回復に効果が期待できます。

先ほども出てきたビタミンB群は脂肪だけでなく糖質も代謝し、効率よくエネルギーを作ってくれるため更に疲労回復効果が高まります。

 

【まとめ】古くから日本にあるビワは優しい甘さで健康を助けてくれる優秀な果物だった【健康的にダイエットしよう】

今回はビワについて解説しました。

簡単に内容をまとめます。

・旬は梅雨~初夏、上品な甘さでクセのない果物

・葉っぱもお茶として飲まれ、お風呂に入れたりしても効果がある

・実はアンチエイジング、疲労回復に良くダイエットにもおすすめ

以上です。皆さんも旬の時期にビワを食べて、健康な体を作っていきましょう!