果物解説

楊貴妃も愛した果実、ライチの栄養や効果を解説 果物別解説-ライチ編

ハイサイ!前回はアケビを紹介しました。

今回はライチ編!美容に良いと言われている果物で、楊貴妃も愛したと伝えられています。

その栄養や効能など魅力を紹介します!

要点まとめ

・世界三大美女、楊貴妃も愛した芳醇な香りの果物
・豊富な葉酸が含まれており妊娠中の方や成長期の子供におすすめ
・抗酸化作用が強く、アンチエイジングや生活習慣病予防に効果的

 

まず初めに~ライチの味や旬は?~

ライチはムクロジ目ムクロジ科、レイシ属に属する果物です。和名はライチもしくはレイシ(茘枝)、英名はlycheeです。

南国フルーツの一種で、赤いごつごつとしたウロコのような皮を持っている果物ですね。果肉は白色の半透明で、何とも綺麗な見た目をしています。

亜熱帯気候が栽培に適しており、世界では台湾やタイ、ベトナム、ハワイなどで作られています。

日本では宮崎県、鹿児島県、沖縄県などで栽培されています。石垣島でも作られています。

旬は6月下旬-7月末くらいまでで、外国産のものはもう少し早く出回ります。

味は強めの甘みに酸味もあり、独特の芳香があります。ぶどうのような、どこかアルコールっぽい鼻を抜けていく感じがあります。食感も珍しく、プルプルしていますが歯が入るまでは弾力があり、きしきしと歯にあたる感じもあります。

果実酒やゼリー、ジュースなどのフレーバーとしてよく使われているので味自体は知っている人も多いかもしれません。

ですが、生のライチを食べると少し印象が変わるかもしれません。特に採れたての新鮮なライチは癖が強くなく、みずみずしく甘い美味しい果物という感じです。

あのライチの独特の香りは、冷凍したりして若干水分が抜け、味が濃縮されると強くなります。

そのためライチが苦手という人は、新鮮なものを食べると印象が変わるかもしれません。

食べられ方は多く、生はもちろん、先ほども触れましたがお酒やドリンクの香りづけ、ゼリー、シャーベット、杏仁豆腐に入れたりバジルソースを使うカプレーゼに入れたりもするようです。

ちなみにライチの皮の剥き方ですが、一見とても固そうに見えますが枝についていたところから少し力を入れると簡単に剥けます。

皮と果肉がくっついていないため、簡単につるんと剥けるので食べるのも楽ですね。枇杷のような大きめの種が中にあるため一気に噛みつかないようにして下さい。

 

ライチの栄養!豊富な葉酸が含まれており、妊娠中の方や成長期の子供に嬉しい効果が

では、ライチの栄養素を抜粋して紹介します。

ライチの栄養素(抜粋)

・熱量(63kcal)
葉酸(100μg)
・ビタミンB6(0.09mg)
・ビタミンC(36mg)
・カリウム(170mg)
・銅(0.14mg)
ロイコシアニジン
・アントシアニン
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。特に葉酸の値はかなり高いですね。

上記の栄養素の効果を簡単にまとめます。

葉酸 胎児の健全な発育貧血予防、認知症予防
ビタミンB6 脂質の代謝、造血作用、アレルギー緩和、ホルモンバランスを整える
ビタミンC 抗酸化作用ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
貧血予防、免疫力向上、骨や血管を強くする、髪や肌を健康に保つ
ロイコシアニジン 抗酸化作用、シミ・そばかす予防、アンチエイジング効果
アントシアニン 視覚機能の改善、眼病予防、花粉症予防、メタボ予防

このような栄養素が含まれています。注目すべきものについてもう少し詳しく解説します。

 

2-1.果物の中でトップクラスの葉酸含有量!妊娠中の方や成長期の子供も取りたい栄養素

ライチは果物の中でもトップクラスの葉酸を含んでいます。

その量なんと100μg/100gで、これは「フルーツの王様」と呼ばれるドリアンの150μg/100gに次いで果物中No.2の値です。

葉酸は細胞が正しく生まれ変わるのに必要です。また、造血のビタミンとも呼ばれており、貧血予防にも効果があります。

特に赤ちゃんの身体が作られている妊娠中の方や、新陳代謝が活発な子供も取ったほうが良い栄養素になります。

また、妊娠中だけでなく妊娠前から葉酸を継続的に摂取すると赤ちゃんの神経発達が正しく行われやすくなり、病気のリスクが減るという報告があります。

妊娠中でなくとも、鉄分や鉄の吸収を助ける銅、ビタミンCといったその他造血に必要な栄養素も含まれているため、立ち眩み疲れやすい息切れといった貧血の症状を予防・改善する効果もあります。

 

2-2.動脈硬化、高血圧を予防する!【ポリフェノールにビタミンC】

ライチに含まれているポリフェノールの一種であるロイコシアニジンは血中のLDL(悪玉)コレステロールを減らす作用があります。

人間の血管は三層構造になっています。血中にLDLコレステロールが増えると徐々に血管の内側の壁の中に脂肪がたまり、こぶのようにせりあがってきます。

これが進行すると血管が狭くなり、血小板などがたまって血管が詰まります。

この血管の病変を動脈硬化といい、詰まってしまうと場所によって心筋梗塞や脳卒中といった病気になります。

ロイコシアニジンやビタミンCは、この血管を狭くするLDLコレステロールを減少させることで動脈硬化心筋梗塞といった病気の予防に効果があります。

もちろんこれらの病気はLDLコレステロールだけでなく様々な要因が組み合わさって起こりますが、その要因の一つである高血圧もライチに含まれるカリウムが予防してくれます。

このように健康効果のある成分が多く含まれているため、ライチは体に良い果物ということができます。

 

2-3.その他美白効果やストレス緩和、感染症を予防する効果もあり!【アンチエイジングも】

ライチに含まれているビタミンCはなにもコレステロールを下げたり、血を作るのを助けるばかりではありません。

メラニン色素の沈着を防ぎ、シミ・そばかすの予防にもなります。

コラーゲンの合成を助けるため肌にハリを与える効果や体の組織同士を繋げ、強い体を作る手助けもしてくれます。

また、ストレスを感じたときに分泌される副腎皮質ホルモンやドーパミンの合成を助け、ストレスを和らげる働きもあります。

更に、細菌やウィルスと戦う白血球や好中球にも含まれており、風邪などの感染症予防効果まであります。

ビタミンCだけでなく、ロイコシアニジンやアントシアニンといったポリフェノールには強い抗酸化作用があります。

活性酸素から体が錆びるのを防ぎ、肌や内臓にいたるまで老化を予防する(アンチエイジング)効果があります。

 

【まとめ】ライチは体を綺麗に若々しくし、病気も予防するミラクルフルーツだった

今回はライチについて紹介しました。

美容・健康に良い効果がたくさんあり、世界三大美女の楊貴妃が愛したというのも分かります。

最後に内容を簡単にまとめます。

・旬は初夏、独特の芳香があり新鮮なものは癖がなく美味

・果物中No.2の葉酸含有量で妊娠中の方や成長期の子供におすすめ

・ビタミンCとポリフェノールの抗酸化作用で健康に良い

以上です。皆さんもぜひ一度新鮮なライチを食べてみて、その芳醇な香りを楽しみつつ健康に過ごしていきましょう!