ハイサイ!前回はきゅうりについて解説しました。今回はショウガです。薬味の王道として古くから利用されてきました。
様々な食べ方があることでも有名ですが、その栄養や効果について解説します!
・根ショウガ、新ショウガなど豊富な種類のショウガたち
・冷え予防だけじゃない、ショウガの多彩な効能
・二日酔いやつわりにも効く!?胃腸を助ける嬉しい効果
目次
ショウガってどんな植物?
ショウガはショウガ目ショウガ科、ショウガ属に属する植物です。和名はショウガ(生姜)、英名はgingerです。
私たちが普段食べている部分は根っこの部分です。
独特の辛味と香りがあり、冷ややっこ、素麺、カツオのたたき、煮物、お吸い物など幅広い日本料理に使われています。魚の匂い消しに使ったり、薬味として添えられていたりもしますね。
日本では新生姜が酢漬けにして食べられたり、紅ショウガとして食べたりもされています。諸外国では主に乾燥されたものをスパイスとして使用することが多いようです。
収穫時期によって利用方法が変わるのも特徴ですね。
根ショウガ
臭い消し、薬味、煮込み料理など |
新ショウガ
生食や甘酢漬けなど |
葉ショウガ
味噌をつけて生食、魚の付け合わせなど |
矢ショウガ(はじかみ)
甘酢漬けにして、焼き魚の彩りなど |
根ショウガ(前年に取れたものはヒネショウガ)→新ショウガ→葉ショウガ→矢ショウガと、だんだんと早取りしていきます。はじかみなんかは紅白で非常に綺麗ですね。
生姜の栄養素はこちら!
それでは、ショウガの栄養や効能について見ていきましょう。
・カリウム(380mg)
・亜鉛(0.2mg)
・銅(0.05mg)
・マグネシウム(27mg)
・マンガン(5.12mg)
・ビタミンB1(0.02mg)
・ビタミンB2(0.02mg)
・食物繊維(7.4g)
・ジンジベイン
・ジンゲロン
・ジンゲロール
・ショウガオール
・ジンキベレン
・ガラノラクトン
※()内は100g中の含有量を記載
このようになっています。 ショウガはビタミンやミネラルが豊富に含まれているというより、辛み成分や匂い成分の方に有効なものがある、といった印象です。
後半の方にある聞きなれないカタカナ成分がそれらですね。ひとまず、効能についてざっとまとめます。
カリウム | むくみ予防、夏バテ予防、高血圧予防、動脈硬化予防 |
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亜鉛 | 味覚を正常に保つ、免疫力向上、新陳代謝活性化、うつの緩和 |
銅 | 貧血予防、免疫力向上、骨や血管を強くする、髪や肌を健康に保つ |
マグネシウム | カルシウムの補助、不整脈予防、体温・血圧の調整 |
マンガン | 骨の形成を促進、糖や脂質の代謝を助ける、神経・生殖機能の正常化 |
ビタミンB1 | 糖質の代謝、皮膚や粘膜の健康維持 |
ビタミンB2 | 脂質の代謝、成長促進、老化予防 |
食物繊維 | 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する |
ジンジベイン | たんぱく質分解、胃もたれ・胸やけを防ぐ |
ジンゲロン | 消化吸収を整える、内臓を活発化、食欲増進、脂肪燃焼、冷え改善 |
ジンゲロール | 咳やのどの痛みを緩和する、抗酸化作用、血管拡張 |
ショウガオール | アンチエイジング効果、殺菌作用、体を温める |
ジンキベレン | 二日酔い、つわり、吐き気を抑える |
ガラノラクトン | 血管拡張、冷え予防、咳やのどの痛みを緩和する |
このような効果が期待できます。非常に長くなってしまいました。もう少しわかりやすくまとめてみようと思います。
2-1.ショウガの冷え予防効果は辛み成分によるものだった
ショウガには冷え性を改善し、体を温める効果があることはよく知られています。それらはジンゲロールやガラノラクトンなどの辛味・匂い成分によるものです。
これらには血管を拡張し、血流を良くする効果があります。血流を良くすることは様々な良い効能があり、冷え性の改善はもちろん、肩こりや関節痛にも効きます。また、老廃物を排出する機能も高まるため、デトックス効果も期待できますね。
そして、これらの辛み成分や匂い成分はショウガの皮の下のあたりに特に多く含まれているため、ショウガを使用する際は皮は剥かずに使用することをお勧めします。
2-2.殺菌作用も期待できる!
ジンゲロン、ショウガオールには食欲増進効果やアンチエイジング効果の他、殺菌効果も知られています。
食中毒予防になるのはもちろんですが、菌を原因とする風邪や肺炎の予防効果も期待できます。そのため、風邪の時にショウガ湯を飲んで体を温めるというのはとても理にかなっています。
また、お刺身や寿司を食べるときにガリを一緒に食べるのは生魚のにおいを消したり、口をさっぱりさせるという以上にアタリ(食中毒)予防としても有効です。昔からの風習は考えられているんだな、と思いますね。
2-3.二日酔い、つわり、胃の不調時にもショウガはおすすめ
ジンキベレンには胃の過活動を抑え、二日酔いやつわり、吐き気を抑える作用があります。
一方、ジンゲロンやショウガオールには胃酸の分泌を促進して食欲を増進させる効果もあります。
これらは喧嘩するのかというとそうでもなく、そもそもしょうがにはたんぱく質を分解して消化を助けたり、胃腸の働きを助ける効果もあります。
つまり、胃腸全体の働きを整えてくれるということです。
胃腸を元気にしてくれるのでカリウムの働きと合わせて、夏バテ予防にもなります。
ガラノラクトンやジンゲロールには咳やのどの痛みを緩和する効果もあり、風邪の引き始めなど体の不調に効くのはうれしいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。古くから体の調子を整える薬味として知られてきたショウガ。今回の内容を簡単にまとめると、
・ショウガは種類によって使われ方が違う
・冷え予防の他、体調不良にも広く効果的
・より効果を高めたいなら、皮ごと使うのがおすすめ!
こんなところでしょうか。
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