果物解説

医者いらずとまで言われるリンゴの栄養とは! 果物別解説-リンゴ編

ハイサイ!前回はタマネギについてお話ししました。

今回はリンゴ編!「一日一個のリンゴを食べれば医者いらず」や「リンゴが赤くなると医者が青くなる」といったことわざがある程栄養を秘めているようです。

実際にどのような栄養や効果があるのか調べてみました!

要点まとめ

・生活習慣病予防にアレルギー改善、伊達ではない健康効果
・ダイエット、美容、疲労回復にも!
・熱を通して食べるのもおすすめ

 

改めてリンゴはどんな果物か見てみよう

リンゴはバラ目バラ科、リンゴ属に属する果物です。和名はリンゴ(林檎)もしくはセイヨウリンゴ(西洋林檎)、英名はappleです。

説明不要の有名な果物の一つですね。意外に感じる方がいるかもしれない部分はバラ科というところでしょうか。

日本でなじみの深いバラ科の植物は多く、桜や梅、桃、イチゴ、梨もバラ科の仲間です。

このあたりは植物の発展の歴史があるので、気になる方は調べてみてください。古代に同じところから分化して発展してきた話は雑学としても結構面白いですよ。

国内の生産は青森、長野、山形が上位3県で、そのほか北海道や東北地方、山岳地方を中心に涼しい地域で多く生産されています。残念ながら石垣島では作られていない果物ですね。

リンゴは種類も豊富です。ざっとスーパーを見てみるだけでも、ふじ、王林、紅玉、ジョナゴールド等々様々な種類のリンゴが見られます。

味は品種ごとに違いますが全般に甘酸っぱく、甘みと酸味のバランスが良いものが多いです。食感もみずみずしく、シャキシャキとした歯ごたえが楽しめます。

生で食べられることが多いですが、焼きリンゴにしたり、すりおろしてカレーに入れたり、アップルパイやジュースといったお菓子にも加工されるなど幅広く利用されています。

1-1.蜜について

リンゴには蜜と呼ばれる部分が含まれていることがあります。品種によってできやすい・できにくいが違いますが、種の周りにある黄色い半透明の部分のことですね。

蜜があるリンゴは甘いと言われますが、半分当たっていて半分間違いです。

リンゴは熟していくにつれて糖分を蓄えていきますが、もう熟しきって糖分を蓄えなくなっても栄養(ソルビトール)の流入は続き、その糖分になり切れなかったものが蜜を形成します。

つまり、蜜があるものは完熟したリンゴということです。

しかし、ソルビトール自体はそこまで甘くありません。なので、蜜の部分のみを食べてもそこまで甘みは感じないと思います。

蜜があるものは完熟したリンゴなので当然未完熟のものより甘い確率は高くなりますが、種類や個体によってはあまり糖分を蓄えないまま完熟を迎え、蜜はあるが酸っぱいといった場合もあります。

蜜を出すために放置しておいても確実に甘くなるわけではなく、傷んでしまう可能性もあるため、買ったリンゴは早めに食べることをお勧めします。

 

1-2.茶色く変色してしまうリンゴ

次の栄養の項で詳しくお話ししますが、リンゴにはポリフェノールが豊富に含まれています。

このポリフェノールが酸化することで茶色くなります。味に大きな変化はありませんが見た目が悪くなるため、なるべく避けたいところです。

これを避けるためには、切った後塩水につけると変色を抑えることができます。

より効果的なのはレモン汁で、酸化したポリフェノールを元に戻すことができるため多少の変色であれば元に戻すこともできます。

 

リンゴの栄養価!医者いらずは本当?

それではリンゴの栄養素を見てみましょう。

リンゴの栄養素(抜粋)

・食物繊維(1.4g)
・ビタミンC(4mg)
・ビタミンB6(0.04mg)
・カリウム(120mg)
・銅(0.05mg)
リンゴ酸(0.4g)
・ペクチン
リンゴポリフェノール
※()内は100g中の含有量を記載

このような栄養素が含まれています。

簡単に効能をまとめます。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
ビタミンC 抗酸化効果、肌荒れ予防・改善、感染症予防
ビタミンB6 脂質の代謝、酵素の働きを助ける、免疫の維持、貧血予防
カリウム むくみ予防夏バテ予防、高血圧予防、動脈硬化予防
貧血予防、免疫力向上、骨や血管を強くする、髪や肌を健康に保つ
リンゴ酸 疲労回復、歯を白くする
ペクチン 整腸作用、血糖値を安定させる、LDL(悪玉)コレステロール低下
リンゴポリフェノール 腸内環境の改善、老化防止、脂質の代謝改善、抗アレルギー

以上のような効果があります。リンゴは特別ビタミンやミネラルの含有量が優れているというわけではありません。主に謳われている健康効果は、その豊富なポリフェノールや有機酸にあります。そのあたりをもう少し掘り下げてみてみようと思います。

 

2-1.生活習慣病予防、アレルギーの緩和、ダイエットにも!

リンゴにはプロシアニジンやエピカテキン、クロロゲン酸、ケルセチンなど様々なポリフェノールが含まれており、総称してリンゴポリフェノールと呼びます。

このリンゴポリフェノールには強い抗酸化作用があり、老化防止を初め動脈硬化や心筋梗塞、脂肪肝といった様々な生活習慣病予防効果があります。

更に、アレルギーを引き起こす自己免疫の過剰反応を抑制するという報告もあります。

ダイエット効果というのはリンゴポリフェールには肝臓で脂肪の燃焼を促進し、また脂肪の吸収を防いで排出させる効果があるためです。

ポリフェノールだけでなくペクチンによる効果も有用です。ペクチンはいわゆる水溶性食物繊維で、血糖値を上げづらくしてくれるため糖尿病予防に効果があります。

また、ペクチンにもアレルギーを抑える効果が確認されています。

さらに腸内環境を整え、下痢や便秘を改善し、適度な満腹感を得やすいためダイエット効果も期待できます。

このポリフェノールとペクチンによる二重の効果で生活習慣病予防、アレルギー抑制、ダイエット効果がさらに高まっています。

これらの成分は熱を通すと更に効果が増すという特徴もあります。生でも美味しいですが、焼きリンゴやコンポート、バターでソテーするなどの方法で食べるとより効果を得ることができます。

 

2-2.むくみや高血圧の予防・改善に効果あり

リンゴにはカリウムが含まれています。

カリウムは体内の塩分量を調整し、余分な水分を排出してくれます。

これによりむくみの予防、高血圧の予防・改善効果が得られます。

 

2-3.疲労回復効果まで!

リンゴ酸には疲労物質である乳酸を分解する働きがあり、疲労回復効果があります。

ちなみにリンゴ酸とはあたかもリンゴ特有の酸のような名前ですが、リンゴにしか含まれていないわけではありません。

リンゴから初めて見つかった有機酸であるためリンゴ酸と名が付いたもので、ブドウなどにも含まれています。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。リンゴに含まれるポリフェノールや有機酸には生活習慣病予防にアレルギー改善、疲労回復からダイエット効果まであるとは、確かに医者泣かせと言えるかもしれません。

簡単に今回の内容をまとめると

・種類いろいろ、食べ方もいろいろ

・生活習慣病予防にアレルギー改善、医者泣かせの健康効果

・ダイエットや美容にも効果あり!

このあたりでしょうか。ことわざも伊達ではないようです。

皆さんも生で、火を通して、スムージーで、様々な方法でリンゴを楽しみ、健康に過ごしていきましょう!