ハイサイ!前回はアセロラについてお話ししました。
今回はアボカド編!「森のバター」と呼ばれるほど濃厚な栄養のある果物について解説します。
・世界一栄養のある果物
・オリーブオイルと同じオレイン酸を多く含む
・カロリーは高い、健康効果も高い
目次
【果物?】世界一の栄養を誇るアボカドはこんな果物【野菜?】
アボカドはクスノキ目クスノキ科、ワニナシ属に属する果物です。和名はワニナシ(鰐梨)、英名はavocadoです。
初めに言うと、アボカドはれっきとした果物です。
スイカやパイナップルの時にもお話ししましたが、農林水産省の定義では木に生るものは果物、地面に生えるものは野菜です。
なので、リンゴは果物、イチゴやメロンは野菜、となりますね。ただし、果実的野菜(果菜)というこれまた中途半端な表現もあり、流通上は果物として扱われているものもあります。
そのため、イチゴやメロンなどは日常的な感覚で果物と言って間違いではありません。
アボカドはどうでしょう?甘くもなく、わさび醤油で食べたりサラダに入れたり、野菜的な使われ方が多い印象ですが見た目は果物っぽいので人によって迷うところかもしれません。
分類上は果物であり、フルーツとして扱って問題はないかと思いますが、日常会話などでは混ざってしまうかもしれませんね。言葉の上での問題なので一応定義では果物と覚えておけばいいと思います。
アボカドは99%が輸入品ですが、日本での生産は和歌山県や愛媛県が多く、石垣島はじめ沖縄でも栽培されています。比較的温暖なところで作られていますね。
海外だとメキシコがナンバーワンの生産量を誇っています。アボカド入りのサルサソースにトルティーヤチップスをディップして食べるようなイメージはありますよね。
先ほども少し触れましたが味は表現しづらく、甘みや酸味のない、ねっとりとした食感が特徴です。強いて言えばわずかな青臭さと油の香りがするような感じです。味で強い主張をしない分、様々な食材や調味料と合わせて楽しまれています。
また、アボカドは世界一栄養の多い果物としてギネス認定されています。実際、ビタミン・ミネラル含む栄養素全てが非常に高い水準で含まれており、多くの健康に良い効果があります。次項で詳しく見ていきましょう。
アボカドの種をこんな形で固定して芽を出させる方法、知っている方も多いのではないでしょうか。
スーパーで買ってきたアボカドの種を水につけておいても、割と簡単に発芽してくれます。
それを鉢に植え替えて育てていくこともできます。アボカドは割と病気などに強いため、きちんと日の当たるところに置いて水をあげていればそこまで育てるのが大変ではありません。
しかし、実を付けようとするとなかなか難易度が高いです。1株だけでは受粉しづらく、また木も大きくなるため、広い庭で数年かけないと収穫まで至るのは難しいといえます。
観葉植物として飾るのであれば、適宜剪定をすれば家の中だけで完結し、長年置いておけるのでおすすめです。
脂質が多いのに太りにくい?アボカドの栄養素
では、アボカドの栄養素を抜粋して紹介します。
・たんぱく質(2g)
・食物繊維(6.7g)
・不飽和脂肪酸(11.6g)
・パントテン酸(1.4mg)
・ビタミンB6(0.2mg)
・葉酸(81μg)
・ビタミンE(2.1mg)
・ビタミンK(21μg)
・カリウム(485mg)
※()内は100g中の含有量を記載
特に含有量の多いものを記載しましたが、このほかにもビタミンB1、B2、B3、ビタミンC、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛などなど様々な栄養素が豊富に含まれています。
では、それぞれの効能をまとめます。
たんぱく質 | 筋肉、皮膚、髪の毛など体を構成する五大栄養素 |
---|---|
食物繊維 | 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する |
不飽和脂肪酸 | LDL(悪玉)コレステロール低下、がん予防、生活習慣病予防 |
パントテン酸 | LDL(悪玉)コレステロール低下、リラックス効果、免疫力を高める |
ビタミンB6 | 脂質の代謝、酵素の働きを助ける、免疫の維持、貧血予防 |
葉酸 | 胎児の健全な発育、貧血、認知症予防 |
ビタミンE | ホルモンバランスを整える、肩こり・生理痛・冷え性改善 |
ビタミンK | 出血を止める、骨の健康を保つ |
カリウム | むくみ予防、夏バテ予防、高血圧予防、動脈硬化予防 |
このような効果が揃っています。もう少し詳しく見ていきましょう。
2-1.オリーブオイルと同じ!コレステロールを下げる豊富な不飽和脂肪酸
アボカドには豊富な不飽和脂肪酸(オレイン酸)が含まれています。これは脂質の一種で、アボカドが森のバターと呼ばれている要因ですね。
アボカド一個分のカロリーはおよそ250kcalで、ご飯一杯分と同じくらいあります。
カロリーが高いのは間違いありません。ですが、これはオリーブオイルの主成分と同じオレイン酸であり、悪玉コレステロールを減らしてくれる良質な脂です。
もちろん、脂は脂のため、どれだけとっても良いというものではありません。ですが、他の脂質よりは体に良いです。さらに、アボカドには脂質の代謝を促進するビタミンB6も含まれているため、体に蓄積しにくいのもメリットです。
また、アボカドにはほとんど糖質が含まれていません。一個当たり1.2g程度なので、糖質制限のダイエット中にはむしろ取り入れやすいといえます。
一部研究ではアボカドを習慣的に食べると体重が減少し、メタボリックシンドロームになりにくいといった報告もあります。これは食物繊維が多いため満腹感を得られ、結果的に総摂取カロリーが減ることによってもたらされる可能性があります。
また、腸内環境を整えた結果に伴う体質の改善といった側面もあると思われます。
アボカドに含まれているのはオリーブオイルに含まれている良質な脂であり、コレステロールを低下してくれるということですね。
2-2.豊富なビタミン・ミネラルで生活習慣病予防に効果あり!
アボカドに含まれているのは脂質だけではありません。ビタミン・ミネラルも非常に多く含まれており、様々な健康効果があります。
例えばカリウムには、体内のナトリウム・水分量を調節して高血圧を予防する効果があります。
他にパントテン酸は免疫力を高めたり、ビタミンEはホルモンバランスを整えたりと、健康効果は多岐にわたります。更にどの栄養素も豊富に含まれているためそれぞれの効果も高いです。
この豊富な栄養素や、前述したオレイン酸、食物繊維の食べ過ぎ防止効果も合わさり、生活習慣病予防効果があるといえます。
例えば、高血圧、動脈硬化、脳卒中、糖尿病、心疾患、脂質異常症といった生活習慣に深くかかわる病を予防することができます。
手軽に味の濃いもの、添加物の多いものを食べることのできる現代は非常に裕福で素晴らしいと思いますが、反面人間の体に負担をかけているのも事実です。
例えばアボカドを一日半分ずつ、朝食と夕食の前に食べれば適度な満腹感が得られ、暴飲暴食を控えることに繋がりやすいです。
また、ダイエット時にも糖質を抑えつつ不足しがちな栄養を補える手段でもあります。
大量に食べればそれで健康になるといったものではありませんが、適切に取り入れていけば間違いなく健康に一役買ってくれる果物と言えます。
【まとめ】カロリーは高いが健康効果も高い、優秀な果物
今回はアボカドについてまとめました。最後にポイントをおさらいします。
・世界一栄養価の高い果物
・カロリーは高いがそれは良質なオレイン酸によるもの
・生活習慣病予防など健康効果も高く、上手に生活に取り入れていきたい
以上です。
皆さんもアボカドを上手に食べて、エネルギッシュな毎日を過ごしていきましょう!