果物解説

秋の味覚代表、ブドウの栄養を紹介 果物別解説-ブドウ編

ハイサイ!前回は目に優しいフルーツ、ブルーベリーを紹介しました。

今回はブドウ編!世界最古のフルーツの一つと言われる果物の魅力をお伝えします!

要点まとめ

・8-10月が旬、甘酸っぱい秋の味覚
・素早いエネルギー補給に向いている
・健康効果も高い

 

秋の味覚代表!世界最古のフルーツの一つでもあるブドウ

ブドウはブドウ目ブドウ科、ブドウ属に属する果物です。和名はブドウ(葡萄)、英名はgrapeです。

蔓性の植物で、比較的木も低く、実をぶら下げているところを見たことのある人もいるかもしれません。

ブドウは世界最古のフルーツの一つで、エジプトの壁画にも描かれています。ワインも相当昔から作られていたみたいですね。

日本での旬は8月下旬から10月上旬くらいで、秋を代表する果物の一つでもあります。

生産量は山梨県、長野県、山形県の順に多く、また生食用がほとんどを締めます。世界ではワイン用の生産が多いですね。

味は甘酸っぱく、芳醇な香りがします。果実はみずみずしく、柔らかいものや締まっているものなど種類も豊富です。

ブドウは非常に種類が多いですが、おおよそ黒系、赤系、白系の3種類に大別できます。

それぞれの代表的な品種は以下の通りです。

・黒系(黒ブドウ):巨峰

・赤系(赤ブドウ):デラウェア

・白系(白ブドウ):シャインマスカット

日本で一番作られているのは黒系の巨峰で、大粒でとても食べ応えのあるブドウです。

利用用途も多岐にわたり、生食やワインはもちろん、ドライフルーツ、ジュース、ジャム、ゼリー、ケーキの飾りつけ、缶詰など様々な形で食べられています。

 

ブドウの栄養 疲労を回復させ、老化を予防する

では、ブドウの栄養素を抜粋して紹介します。

ブドウの栄養素(抜粋)

・熱量(69kcal)
・炭水化物(18.1g)
・ビタミンB1(0.069mg)
・ビタミンB2(0.07mg)
・ビタミンB6(0.086mg)
・ビタミンC(10.8mg)
・カリウム(191mg)
リンゴ酸(0.1g)
アントシアニン
レスベラトロール
※()内は100g中の含有量を記載

以上のような栄養素が含まれています。特に注目すべきものを黒字にしています。

それぞれの栄養素の効能を簡単にまとめます。

炭水化物 体内でのエネルギー、脳の唯一の栄養
ビタミンB1 糖質の代謝、皮膚や粘膜の健康維持、疲労回復
ビタミンB2 脂質の代謝、成長促進、老化予防
ビタミンB6 脂質の代謝、成長促進、アレルギー緩和、ホルモンバランスを整える
ビタミンC 抗酸化効果、ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
リンゴ酸 疲労回復、歯を白くする
アントシアニン 視覚機能の改善、眼病予防、花粉症予防、メタボ予防
レスベラトロール 抗酸化作用、中性脂肪を減らす、美肌、更年期障害の予防

このような効果があります。注目すべきものについて、もう少し詳しく解説します。

 

2-1.疲労回復に早く効く!【ブドウ糖、リンゴ酸】

ブドウには多くの炭水化物が含まれており、そのうち糖質は15.48g、食物繊維は0.9g含まれています。

その糖質の多くはブドウ糖で、これは体が吸収するのに一番適した糖分です。例えばでんぷんだったら、消化の過程で麦芽糖になり最終的にブドウ糖に分解されます。

その最終段階のブドウ糖が直接摂取できるため、素早く体に吸収されエネルギーになってくれます

同じく多く含まれている果糖も次の段階でブドウ糖に変換されるため、これもまた効率よくエネルギーになってくれます。

勉強や仕事の合間に補給する、ブドウ糖タブレットなどが売っているのも素早くエネルギーを補給するためですね。

ブドウ糖は脳が利用できる唯一のエネルギー源であり、これが不足するとイライラしたり集中力が切れたりします。

また、体内で熱を生み出し、生きていくのにも必須の栄養素の一つです。確かに取りすぎると糖尿病や脂肪肝、肥満の原因になるため問題なのですが、体にとって必要な栄養素だというのは間違いありません。

また、リンゴ酸も含まれており、疲労物質である乳酸を分解してくれるため、更に疲労回復効果は高まります。

 

2-2.アンチエイジングに生活習慣病予防もこなす【アントシアニン、レスベラトロール】

ブドウに含まれるアントシアニンやレスベラトロールといったポリフェノールには、強い抗酸化作用があります。

体はウイルスや細菌から身を守るために、活性酸素という物質を作ります。ですが、この活性酸素はストレスや紫外線などでも増殖し、増えすぎると健康な細胞を攻撃し始め、体を酸化(錆び)させていきます。

体が酸化すると、皮膚にしわやたるみができ、血管は弾力性がなくなりボロボロになり、内臓も弱っていきます。

これに日々の食生活や生活習慣が関り、動脈硬化や糖尿病、高血圧、心筋梗塞といった生活習慣病を引き起こします。

抗酸化作用のあるポリフェノールなどには、この活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素を除去することにより、体が酸化されず、皮膚のしわやたるみ、血管や内臓の老化が予防できます。これがアンチエイジング効果です。

アントシアニンは視力を維持したり、眼病を予防したりと目に良いことで知られていますが、このように酸化から体を守る効果も期待できます。

レスベラトロールは「若返りの成分」と呼ばれることもあり、細胞の生まれ変わりを助けたり、より強い細胞を作ってくれるといわれています。

もちろんこれらだけでなく、ビタミンCにも抗酸化作用はあり、カリウムには高血圧を予防する作用があったりとその他のビタミン・ミネラルも体にとって良い効果を及ぼします。

ブドウに含まれるこれらの栄養素が相乗効果を起こし、アンチエイジング効果や生活習慣病予防をもたらしてくれます。

 

【まとめ】世界最古のフルーツ、ブドウは健康にもよかった

今回はブドウについて解説しました。簡単に内容をまとめます。

・もっとも古いフルーツの一つで、世界中から愛されているブドウ

・世界ではワイン用、日本では生食用が多い

・即効性のある疲労回復効果

・アンチエイジング、生活習慣病予防にも

以上です。皆さんも秋の味覚、ブドウを食べて毎日を健康に元気に過ごしましょう!