果物解説

果物人気No.1!イチゴは栄養がある? 果物別解説-イチゴ編

ハイサイ!前回は桃についてお話ししました。

今回はイチゴ編!桃と共に人気の高いフルーツですが、どのような栄養があるのか、解説します。

要点まとめ

・果物人気No.1!甘酸っぱい王道フルーツ
・健康効果が高く、美肌やメタボ予防効果まで
・花粉症予防、ストレス緩和など意外な効果も

 

果物人気No.1!イチゴの生態はこんな感じ

イチゴはバラ目バラ科、オランダイチゴ属に属する野菜です。和名はイチゴ(苺)、英名はstrawberryです。

イチゴはこんな感じで生っています。イチゴ狩りの時とかに見たことのある人も多いのではないでしょうか。

パイナップルスイカの時もお話ししましたが、日本の農林水産省の定義では「木に生るものは果物」、「地面に生えるものは野菜」、という定義なのでそれに則ればイチゴは野菜ということになります。

ただし、果実的野菜という言葉もあり、流通上は果物として扱われているという実状もあるため、普段の感覚通り果物という認識で問題はありません。雑学知識の一つですね。

日本においては栃木県、福岡県、熊本県がトップ3の生産地であり、鹿児島が23位、北海道が24位と全国で幅広く栽培されています。

イチゴの栽培はどちらかというと寒いところ(より正確には、夜と昼の寒暖差がしっかりあるところ)の方が向いているため、沖縄県は生産量最下位となっています。

特に石垣島では、研究はされているものの商品としての流通には至っていません。ハウス栽培でも気温が高すぎると花粉が死んでしまったりと、綺麗な形のイチゴを実らせるのに苦労しているようです。

イチゴは果物人気ランキングでも常に上位の、非常に人気の高い果物です。年代や性別によって前後するものの、全てを合わせると大体イチゴ、桃、梨がトップスリーで、以下はリンゴやブドウ、ミカンなどが続く感じですね。

品種もとても多く、とよのかやあまおう、紅ほっぺ、とちおとめといったものが有名でしょうか。スーパーでもたくさんの品種が売られている、まさに日本で愛される果物の一つですね。

それぞれの品種によって取れる時期が違ったり、また露地栽培やハウスでの促成栽培も広く行われているため、ほぼ通年見ることができますが、本来の旬は3-4月です。

現在では冬、特にクリスマスの時期に需要があるため、12月の終わり~2月くらいまでの時期も多く見かけますね。

味は甘酸っぱくてみずみずしい、まさにフルーツと言った味がします。種の部分はプチプチとしますがとても小さいためあまり気にならず、ヘタを取るだけで皮を剥いたりする必要がないのも良いですね。

生ではもちろん、ジャム、ドリンク、アイス、ケーキ、かき氷、いちご飴などなど、加工品も幅広く作られています。

では、次は栄養について見ていきましょう。

ちょっと細かい話~イチゴの種について

これは聞いたことのある人もいるかもしれませんが、イチゴの赤い部分は実ではなく花托(かたく)と言われる種のクッション的役割を果たす部分です。

そして、実際の実はあの黄色いつぶつぶしたものが果実です。では、種はというと多くの果物と同じように、果実の中、つまりあのつぶつぶの中にあります。

なので、あのつぶつぶを種といっても一応間違いではないのですが、リンゴ全体を指してこれは種だ、と言わないのと同じように、あのつぶつぶはあくまで一つ一つが実で、その中に種がある、ということですね。

ただし、リンゴのように果肉部分がなく、皮と種しかないような果実(痩果という)のため、実質的には種といっても問題ないような構造をしています。これも雑学知識ですね。

これを見るとわかるように、左側のつぶつぶ一つ一つからよく見ると黒いぴょこっとした芽が出てきているのが分かりますか?

そして、断面を見てみると種に栄養を送るために白い線が走っているのが分かりますね。しばらくイチゴを置いておくと個体によりますがきちんと発芽します。

その際には当然のごとく、つぶつぶ一つ一つから緑色の芽が出てきます。見た目がなかなかグロテスクなためここで画像は紹介しませんが、気になる方は一応注意した上で「いちご 芽」などで検索してみてください。

 

イチゴの栄養は?美肌・美白に虫歯予防までできる!?

ではイチゴの栄養素を抜粋してお伝えします。

イチゴの栄養素(抜粋)

・食物繊維(2g)
ビタミンC(58.8mg)
葉酸(90μg)
・カリウム(153mg)
・カルシウム(16mg)
・マグネシウム(13mg)
・マンガン(0.386mg)
キシリトール(350mg)
エラグ酸
アントシアニン
※()内は100g中の含有量を記載

以上のような成分が含まれています。特に含有量の多いもの、注目すべきものを太字で記載しています。

食物繊維 便秘の解消、腸内環境改善、満腹感を維持する
ビタミンC 抗酸化効果ストレス緩和、肌荒れ予防・改善、感染症予防
葉酸 胎児の健全な発育貧血予防、認知症予防
カリウム 高血圧予防、むくみ予防、美肌効果、夏バテ予防
カルシウム 骨や歯を作る、気持ちを安定させる、免疫力を高める
マグネシウム カルシウムの補助、不整脈予防、体温・血圧の調整
マンガン 骨の形成を促進、糖や脂質の代謝を助ける、神経・生殖機能の正常化
キシリトール 虫歯予防、骨粗鬆症予防、肌の保湿、中耳炎を防ぐ
エラグ酸 アンチエイジング、炎症を抑える、糖尿病予防、がん予防
アントシアニン 視覚機能の改善、眼病予防、花粉症予防、メタボ予防

以上のような効果が期待できます。多すぎて見にくいので、もう少し詳しく解説します。

 

2-1.高い美容、美白効果!ストレス解消もできて肉体的・精神的に健康をサポート

イチゴに含まれているビタミンC、エラグ酸やアントシアニンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用があります。

これにより、体の中の活性酸素を除去し、肌や血管、内臓の老化を防止します。

特にビタミンCは肌のハリ艶を維持するコラーゲンの合成に不可欠です。

更に、ビタミンCはドーパミンや副腎皮質ホルモンの材料にもなっています。これらはストレスに対抗したり和らげるときに作られる物質であり、メンタルを健康に保つ効果があります。

これらポリフェノールやビタミンCの相乗効果により、まさに心身両面から健康をサポートしてくれます。

 

2-2.虫歯予防に肌の保湿まで?天然成分キシリトールが豊富

イチゴにはキシリトールが多く含まれています。

の時にもお話しましたが、キシリトールは糖アルコールの一つです。

糖アルコールといっても、ブドウ糖などの糖質とも違えば、お酒でもありません。

甘みを感じる天然成分の一つであり、スクラロースなどの人口甘味料でもありません。

キシリトールは他の糖アルコールであるソルビトールなどと違い、口内菌によって糖を作られることがありません。更に、歯の再石灰化を促進し、虫歯の原因であるミュータンス菌を減少させる効果があります。

このような独特の効果により、虫歯予防に高い効果を発揮します。

キシリトールというと歯を強くするようなイメージが強いですが、肌の保湿をしてくれる効果もあります。コラーゲンの生成を促進もするため、よく見てみると乳液や美肌クリームに配合されていることもあります。

冷感を与える効果もあるため、最近ではマスクや靴下などに取り入れられていることもありますね。

 

2-3.視力回復に眼病予防!更にはメタボ予防効果まで【アントシアニンあります】

アントシアニンというとブルーベリーやビルベリーに多く含まれているというイメージがあり、実際その通りなのですがイチゴにもしっかりと含まれています。

視覚、いわゆる「目が見える」という機能を維持するためにはロドプシンというたんぱく質が必要です。アントシアニンはロドプシンの再合成を促進し、視覚機能を改善するといわれています。

アントシアニンはポリフェノールの一種なので、強い抗酸化作用を持っています。この抗酸化作用は老化予防や美肌効果がありますが、その源は活性酸素を除去するという働きです。

この働きによって、白内障や緑内障を予防・改善するという効果が報告されています。

更に、アントシアニンには内臓脂肪の蓄積を抑えるという効果もあります。これによってメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防になります。

ついでに言うとアントシアニンにはくしゃみや鼻水を引き起こすヒスタミンを減少させる働きがあり、花粉症予防の効果まであります。

 

【まとめ】美肌や目によく、歯にもいい。メタボ予防効果まである大人気フルーツ

今回はイチゴについてまとめて見ました。人気No.1フルーツでありながら、健康効果までとても高い優秀なフルーツですね。

最後に簡単に内容をまとめます。

・人気No.1!通年食べられる王道フルーツ

・肉体的、精神的両面から健康をサポート

・キシリトールで歯に良く、アントシアニンで目に良い

・美肌効果、メタボリックシンドローム予防効果まであり

以上です。皆さんもクリスマスの時期だけではなく、普段からイチゴを食べて健康元気に過ごしましょう!